七五三の出張撮影
埼玉県|さいたま市|大宮区|武蔵一宮氷川神社(大宮氷川神社)
おとなになるんだね
てくてく。と。
場所見知り、人見知りと言う子でした。
てくてく。
会った時はおしゃべりできませんでした。
だから歩いてもらいました。
てくてく。
色んな方を見ながら、混雑している参道を一歩一歩。
![story-of-3th-anniversary-1010-1](https://yourpleasure.photo/wp-content/uploads/2016/11/story-of-3th-anniversary-1010-1-1024x684.jpg)
着物を着て、自分で歩くことが嬉しかったんだね。
僕にはそう見えました。
ファインダーから見るキミの姿しか見えなくて。
だから背景に映る沢山の人が、
まるでエキストラのように見えたんです。
今日は君を沢山撮りたいんです。
そして沢山笑顔を見たいから、
ママと打ち合わせして、キミの好きな傘を用意したんだ。
気に入った?
うん。それは良かった。
赤い着物とマッチするように色も選んできたんだ。
この赤い橋の上で撮影することも考えてきたんだよ。
初めて会ったときから、
この赤い橋まで歩いてもらう間。
すごい勢いで成長しているのを
目の当たりにした感じがしました。
人見知り、という言葉は子供の辞書にはないと思うんです。
その言葉を使うのは大人だけだからね。
これまでずっと守られてきた存在だったから。
初めて見る景色、初めて会う人。
怖がるのが正解なんですよね。
僕と打ち解けてもらえたら、
パパもママもそばにいる。
今日は楽しい日。七五三。
そんな風に理解してもらえてたら嬉しいな。
僕はそばにいて
楽しそうなキミを
写真に収めるだけの人なんだ。
もうすぐお姉ちゃんになるキミ。
『赤ちゃんにどんぐりあげてみようか』
そんな言葉にも反応してくれて。
ありがとう。
撮影も終盤に差し掛かるころ。
さっきプレゼントしたどんぐり。
僕にくれたのがとっても嬉しかった。
ありがとうね。
そんなキミを撮るのが僕の喜びだから。
おとなになって、この写真を見てくれたら嬉しいな。
それじゃ、またね。
2016年秋。大宮氷川神社で七五三の出張撮影より。